高1の夏が分岐点である3つの理由|岐阜・愛知の進学校生へ

高1の夏が大学受験の分岐点であることを示す図解。高校入試から共通テストで読まされる量が約3〜4倍に増えることを棒グラフで表現したアイキャッチ画像

「大学受験なんて、まだずっと先のこと」——高1のこの時期、そう感じているご家庭は少なくありません。

入学してまだ数ヶ月。部活も本格化して、毎日くたくた。中間テストの結果に「あれ、思ったより取れていないな」と少し焦りつつも、「まあ、まだ高1だし」と先送りにしてしまう。これは岐阜・愛知の進学校に通う高1生と、その保護者の方の、とても自然な気持ちです。

でも、その「まだいいか」が、実は2年後にじわじわ効いてきます。

とはいえ、不安にさせたいわけではありません。むしろ逆です。高1の夏は、まだいくらでもやり直しが効く時期です。だからこそ「今、何をしておくか」で、ここから先がずいぶん変わってきます。高校1年生の夏にこのままじゃダメだと気づいて塾へ、その後成績を伸ばし続け東京大学へ合格。高1夏の志望校は名古屋大学、高2で一橋大学、そして東大へ。

この記事では、なぜ高1の夏が大事なのか、そして「結局、何をどれくらいやればいいのか」を、できるだけ具体的にお伝えします。

この記事でわかること

  • なぜ「高1の夏」が大学受験の分岐点になるのか
  • 高1の夏にやるべきこと/今は後回しでいいこと
  • 1日の勉強時間と科目配分の目安
  • 部活と両立しながら勉強を続けるコツ
  • 「評定平均」が高1から効いてくる理由
目次

なぜ「高1の夏」が大学受験の分岐点なのか?

まず、多くのご家庭が抱きがちな「誤解」と「実際のところ」を整理してみます。

よくある誤解実際のところ
大学受験はまだ先の話高1で習う内容が、共通テストや二次試験の土台になる
受験勉強は高3から本気を出せばいい高1・高2の積み残しがあると、高3で復習に時間を取られる
部活が終わってから考えればいい評定平均は高1から積み上がっている
まだ志望校も決まっていないし決まっていない時期こそ、選択肢を広げる勉強が活きる

なぜこう言えるのか。理由を3つに分けてお話しします。

理由①|高校の勉強は、中学とは「量」が別物

高校に入って最初に多くの生徒がつまずくのが、勉強の「量」と「スピード」です。

中学までと同じ感覚で進めていると、いつの間にか追いつけなくなる。これは決して珍しいことではなく、岐阜高校・岐阜北高校・大垣北高校・多治見北高校・明和高校・一宮高校・滝高校といった進度の速い進学校ほど起こりやすい現象です。ちなみに、岐阜県と愛知県の進学高校は、全国的にみてもかなり早い進度で進みます。進度の速さは地域TOP高校だけではないことに注意をしてください

具体的にどれくらい違うのか。3年後に受ける共通テストと、ついこの前受けた高校入試を比べてみましょう。英語で「読まされる語数」、数学で「読まされる文字数」が、いずれも約3〜4倍にふくらみます。

▼ 英語:読まされる語数(約3〜4倍)

語数補足
高校入試(中3のとき)約1,500〜2,100語公立高校入試 英語(愛知県 約1,500語/岐阜県 約2,100語)
3年後・共通テスト約5,600語共通テスト英語リーディング(2025年度実績 5,612語/試験時間80分)

1分間に約150語を読み切るスピードが必要になる計算です。

▼ 数学:読まされる文字数(約4倍)

文字数補足
高校入試(中3のとき)約1,800〜1,900文字公立高校入試 数学(岐阜県 約1,800文字/愛知県 約1,900文字)
3年後・共通テスト約7,400文字共通テスト数学I・A(2021年度実績 7,376文字/試験時間70分)

数学なのに、「読解力」がなければ式すら立てられない——それが今の共通テストです。ちなみに、国公立大学を目指すほとんど生徒さんが数学ⅠAと数学ⅡBを受けますので、その二つを合わせると6倍〜7倍です

つまり、高校の3年間は「同じペースで坂を上る」のではなく、「だんだん急になる坂を上り続ける」イメージです。最初の登り口でつまずきを残さないことが、後でじわじわ効いてきます。

高校入試を中学3年生から頑張ってなんとかなっても、大学入試ではそれでは通用しないことはイメージできたでしょうか?

※ 共通テスト英語:大学入試センター 2025年度実施 共通テスト本試験(リーディング総語数 5,612語)
※ 共通テスト数学:大学入試センター 2021年度実施 共通テスト本試験(数学I・A 総文字数 約7,376文字)
※ 高校入試の語数・文字数は令和7年・8年の入試問題で語彙数をカウント

理由②|高1の遅れは「2学期」に効いてくる

高校の授業は、立ち止まってくれません。

1学期に「ちょっと分からないな」と感じた単元を放っておくと、2学期にはその上に新しい単元が積み重なっていきます。土台が不安定なまま建物だけ高くなっていくような状態です。

夏休みは、その土台を補強できる貴重な40日間です。学校の授業が止まっている今だからこそ、自分のペースで「分からなかったところ」に戻れます。逆に言えば、ここで手をつけないと、戻れるタイミングはしばらく訪れません。

理由③|評定平均は、高1から積み上がっている

意外と見落とされがちなのが、これです。

指定校推薦や総合型選抜(旧AO入試)を将来の選択肢として残したいなら、評定平均は高1の成績から計算が始まります。高3になって「やっぱり推薦も考えたい」と思っても、高1・高2の成績はもう動かせません。

今すぐ推薦を狙う必要はありません。ただ、「選択肢を消さないでおく」という意味で、定期テストを大事にしておくことには大きな価値があります。

なお、推薦・総合型の評定基準や対象は年度や大学によって変わります。実際に出願を考える際は、必ず最新の募集要項と大学公式サイトをご確認ください。

高1の夏、結局なにを勉強すればいい?

「大事なのは分かった。で、何をやればいいの?」——ここが一番知りたいところですよね。

優先順位を表で整理します。

優先度やることねらい
★★★ 最優先英語・数学の「1学期の穴埋め」積み残しをゼロにして2学期に備える
★★ できれば英語・数学の「2学期の予習」授業が「2回目」になり余裕が生まれる
★ 今は軽くでOK理科・社会の復習今は深追いせず、習慣づけ程度で十分

最優先は、英語・数学の「1学期の穴埋め」

夏にやることを1つだけ選ぶなら、英語と数学で、1学期に分からなかったところに戻ること。この2科目は積み上げ式で、土台が崩れると後の単元すべてに響きます。だからこそ、時間のある夏に最優先で埋めておきたいのです。

余裕があれば、2学期の予習

穴埋めが一通り終わったら、2学期の予習に進めると理想的です。予習をしておくと、2学期の授業が「初めて聞く話」ではなく「2回目の確認」になります。この差は、想像以上に大きいものです。

理科・社会は、今は全力でなくていい

ここは正直にお伝えします。高1の夏は、理科・社会に全力を注ぐ時期ではありません。

もちろん余裕があれば復習しておいて損はありませんが、優先すべきは英数です。あれもこれもと欲張って結局どれも中途半端、というのが一番もったいないパターンです。

なお、文理選択を控えている時期でもあります。「自分はどの方向に進みたいか」を夏のあいだに少し考えておくと、2学期の選択がぐっと楽になります。

1日どれくらい勉強すればいい?時間と科目の目安

世の中では「高1の夏は1日3〜4時間」とよく言われます。部活がある生徒さんは、だいたい午前中は部活で勉強できないので、家に帰ってきてから3〜4時間勉強する必要があります。部活で疲れて帰ってきて、強制力がない家での学習で3〜4時間の勉強は強い意志がないと難しいですね。

そこで、現実的に2パターンの時間割例を挙げてみます。

部活がない日部活がある日
午前数学60分+英語60分(部活)
午後英語60分+苦手科目60分数学60分+英語60分
振り返り30分課題・復習60分〜120分
合計目安約3〜4時間約3〜4時間

ポイントは、意思の力に頼らない学習環境を用意することです。部活後に塾や図書館に行く、一旦帰っても夕方から塾の自習室へ行くなどが最も有効です。

大事なのは「総量」より「毎日ゼロにしない」こと

実は、勉強を「一気にまとめてやる」よりも「間隔をあけて繰り返す」ほうが、記憶に残りやすいことが知られています。

学習心理学では、同じ時間を勉強するなら、1日にまとめて詰め込むより、何日かに分けて取り組むほうが、後々の記憶の定着がよくなる傾向が報告されています(分散学習・間隔反復と呼ばれます)。これは300以上の実験を統合した大規模な分析でも確認されています。

ただし、これらは主に英単語のような記憶課題を扱った研究で、高校生の受験勉強そのものを直接調べたものではありません。とはいえ「短くても毎日続けるほうが効く」という方向性は、参考にする価値が十分にあります。近年では、教室での学習に絞った研究でも、同様の効果が確認されています。

だから、部活で疲れた日も「英単語を10分だけ」でかまいません。ゼロの日を作らないことが、夏の終わりに大きな差になります。

出典:Cepeda, N. J., Pashler, H., Vul, E., Wixted, J. T., & Rohrer, D., “Distributed practice in verbal recall tasks: A review and quantitative synthesis”, Psychological Bulletin, 2006
出典:Mawson, R. D., & Kang, S. H. K., “The Distributed Practice Effect on Classroom Learning: A Meta-Analytic Review of Applied Research”, Behavioral Sciences, 2025

部活と両立しながら続けるコツ

高1生の最大の悩みは、ほぼこれに尽きます。「部活が忙しくて、勉強する時間も気力も残らない」。

完璧を目指す必要はありません。続けるための「仕組み」を3つだけ紹介します。

① 目標を下げる とりあえず15分勉強

目標を立てることは素晴らしいことですが、目標を立てて未達に終わるのは9割と言われています。目標を達成するにも技術が存在しまして、3原則があります。

  • 目標を下げる
  • 思い出しやすい行動の後に動く
  • 例外を作らない

この3つを守るだけで目標を達成する割合は一気に上昇します。また別の機会で記事を作成したいと思いますが、リード予備校では、「目標を達成する技術」を1時間かけて生徒さんに説明する機会があります(毎年高校2年生の6月)。勉強から話がそれますが、この3原則を守って減量に成功したリード講師もいます。

家に帰ってきたらとりあえず15分学習する。このハードルの低い目標設定が、学習の習慣を生みます。そもそも、人は勉強が乗り気になることはありませんので、どうしても腰が重たくなります。しかし、どんな嫌な作業も、10分から15分行うと、脳の側坐核という部分が活性化し、開始直前の嫌な気持ちが和らぎ、人を集中状態にしてくれると言われています。 リードの生徒には、この側坐核の話をよくしまして、実践してもらっているので、かなり有効であると実感しています。

② 続かない人ほど「仕組み」で解決する

「部活で疲れ果てて勉強できない」この気持ちは痛いほど分かりますが、自分のスマホのスクリーンタイムを見てみましょう。1日のスマホ使用時間が分かります。疲れ果てていても、1日に4時間、5時間、多い人は8時間とかスマホを利用している場合があります。

今の高校生には、スマホルールは必須になりますので、一度この夏を機会に、スマホの集中モードを利用してみてはいかがですか? 高1の時にスマホ使用にしっかり向き合う生徒さんは、今後の学習時間が全然違ってくると思います。

③ 学習記録をつける

頑張りが目に見えると、続けやすくなります。

  • 今日、英語に触れたか
  • 今日、数学に触れたか
  • 1学期の苦手単元を1つ潰したか

「スタディプラス」などのアプリを用いて学習記録を視覚化することはかなり有効です。 リード予備校の生徒さんもスタプラの学習記録をつけておりますが、つける習慣がつくほど学習時間が上がって行きます。

一人で続けるのが難しいと感じたら

ここまで読んで、「やることは分かった。でも、一人で続けられる自信がない」と感じた方もいるかもしれません。

それは、とても正直な感覚です。むしろ、高1の夏に一番つまずきやすいのは「何をやるか」よりも「決めたことを続けられるか」のほうなのです。

リード予備校では、岐阜・愛知の進学校に通う高1生に向けて、「この夏、自分が何を優先すべきか」を一緒に言語化することから始めます。同じ高校の生徒が集まる環境で、学校の進度に合わせて学べるのも特徴です。

実際、リード予備校で大学合格を勝ち取った生徒の多くが、高1のうちから通い始めています。たとえば、高1の夏から入塾し、着実に成績を伸ばして最終的に学年トップ、そして東京大学へ——という生徒もいます。

「夏に何をすべきか」がはっきりするだけで、夏は驚くほど変わります。

高校1年生の夏から頑張ることで可能性は大きく広がります。リードの公式youtubeチャンネルにアップされているインタビュー動画の生徒さんは、ほとんどが高校1年生からリード予備校に通っていた生徒さんです。

よくある質問(FAQ)

Q. 高1から塾に通うのは、早すぎませんか?
A. 早すぎるということはありません。むしろ高1の夏は、勉強のやり方そのものを整えるのに最適な時期です。リード予備校でも、多くの合格者が高1から通い始めています。部活との両立に余裕があるうちに「続けられる勉強の形」を作っておくと、高2・高3でぐっと楽になります。

Q. 部活がとても忙しいのですが、両立できますか?
A. 多くの高1生が両立しています。記事内でも触れたとおり、大事なのは「長時間」よりも「ゼロの日を作らないこと」。短い時間でも続けられる仕組みを作ることがポイントです。

Q. まだ志望校も文理も決まっていません。それでも今、動く意味はありますか?
A. あります。高1のうちは志望校が決まっていないのが普通です。むしろ、英語・数学という「どの進路でも必要になる土台」を固めておくことで、後から選べる選択肢が増えます。決まっていないからこそ、選択肢を広げる夏にしましょう。

まとめ

最後に、高1の夏のポイントを整理します。

  • 高1の夏が分岐点なのは、①勉強量が中学と別物(英数とも共通テストは高校入試の約3〜4倍)、②遅れが2学期に効く、③評定が高1から積み上がる、の3つの理由から
  • 最優先は英語・数学の「1学期の穴埋め」。余裕があれば2学期の予習へ
  • 理科・社会は今は軽くでOK。欲張りすぎない
  • 時間は「総量」より「毎日ゼロにしない」ことが大事
  • 部活との両立は、やる気ではなく「仕組み」で乗り切る

高1の夏は、まだやり直しが効く学年です。だからこそ、間違った夏を過ごすと、その差は2年後に倍になって返ってきます。逆に、今正しく動き出せば、ここから十分に間に合います。

そして——制度や入試基準は年度によって変わります。推薦・総合型選抜などを検討する際は、必ず最新の募集要項と大学公式サイトをご確認ください。

ご相談・資料請求

「うちの子の場合、何から始めればいい?」「部活と両立できる通い方は?」——迷っているなら、早めに相談しておくのが安心です。岐阜・愛知の進学校に通う高1生の状況に合わせて、この夏やるべきことを一緒に整理します。

迷っている段階でのご相談・資料請求も歓迎しています。

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